
夫が先日買ったスマート体重計の機能に驚いた。
測れる項目が胡散臭く多い。
しかも、これまで聞いたことのない項目だ。
たとえば、骨量。皮下脂肪率。タンパク質。骨格筋量。
それって本当に測れるものなの?と夫に投げかけると、体重と脂肪率以外にはそもそも興味ナッシングな彼は「項目にあるから、測れるんじゃない?」という、ろくでもない返答をよこした。
おい。研究者だろ。
仕方ないので自分で調べてみると、結果は「やっぱりね」という感じ。
というか、体重以外の数値はほぼ「推定」で、おなじみの体脂肪率でさえ精度は怪しい。
大体の「推定」は、測定した数値を「統計」や「比率」や「別の数値から間接的に」を使って推定するらしい。
統計ね。怪しい。
ぶっちゃけ、「電気を通してあれこれ測定している」としか知らなかったから、それを「電気インピーダンス法」と呼ぶことも初めて知った。
微弱な電流を身体に流して、体内の水分量や組織の電気抵抗(筋肉・水分は電気を通しやすく、脂肪は通しにくい)を測定し、その数値を統計モデルや過去のデータベースに照らし推定する。
これって、「測定」じゃなく「推定」と呼ぶほうがいいんじゃないか?
測定値によって(というか推定値によって)もちろん精度に違いがあって、なかでも精度の高い項目は「体重」、中程度は「体脂肪率・皮下脂肪率」、「骨格筋量」。
ふむふむ。骨格筋量が高めなのは意外だった。
結論。測れる項目の数で勝負しなくてもいいんじゃないか?
ちなみになぜ「スマート」体重計なのかというと、スマホやウォッチのアプリと連動して、測定したデータをアプリでチェックできるから。
βブロッカーを飲み始めてからというもの毎日血圧を測っている彼が、なぜ体重計に目を付けたのか、謎だった。
「スマート血圧計もあるんじゃない?毎日記録してるのは血圧なんだし」とコメントすると、探したけどなかったんだと返ってきた。
そうか。探したのか。
その過程でスマート体重計が検索に引っかかって、「これをきっかけに体重も記録するか!」と盛り上がってポチッたに違いない。
だからいきなり、我が家にスマート体重計が届いたのだ。
本当にこれをきっかけに体重を定期的に測るようになって、毎度表示される「肥満」に鼓舞され何かアクションを起こすようになれば、不要で胡散臭い項目の件はすべて忘れて「スマート」な体重計だと認めてあげる。
(めちゃ上から目線だけど、本当のところ「統計」とか「比率」は馬鹿にできないのは知ってる)